リウマチ科
リウマチ科
リウマチ性疾患は、これらの症状が軽く、診断することが難しい場合もあります。早期に発見することにより、内服薬、または点滴や注射などの治療で、リウマチの症状はほぼ抑えられ、関節の変形を防ぐことが可能な時代になってきています。
リウマチは、早期診断・早期治療が重要です。少しでも気になる症状がございましたら、お早めにご相談下さい。
炎症の程度といった免疫の状態をみながら、関節リウマチの可能性を調べるとともに、ほかの病気との鑑別を行います。
リウマチ因子だけでは判別できないことが多いため、抗CCP抗体、抗ガラクトース欠損IgG抗体、MMP-3などを測定します。
CRPは、体内に炎症や組織の破壊がある時に、肝臓で作られる特殊なタンパク質です。
感染症など炎症を伴うさまざまな病気で値が高くなります。全身の炎症反応を示します。
リウマトイド因子とは、自己抗体といわれるもののひとつで、関節リウマチや他の膠原病などの自己免疫疾患の方にみられます。
リウマチでない方でもリウマトイド因子陽性の方もいます。関節リウマチの患者さんの約80%の方がリウマトイド因子陽性ですが、残りの20%の方では陰性となるため、たとえリウマトイド因子が陰性でも関節リウマチではないとは言い切れません。
また早期のリウマチではリウマトイド因子の陽性率は著しく低下します。
抗CCP抗体は、リウマトイド因子と違って、特異性が高く、抗CCP抗体陽性の方は90%以上の確率で関節リウマチと診断できます。
発症前から陽性になることもあり、早期の関節リウマチの診断にも役立ちます。関節リウマチ以外の病気でも陽性になることがあります。
関節の破壊などを確認できます。
診断、病気の進行をチェックするうえで大切な検査です。
X線検査は、関節の骨の状態をみる検査です。
定期的に検査を行います。
骨だけでなく、軟骨、腱、筋肉、滑膜、血管などもわかりますので、滑膜炎、骨髄浮腫、骨のびらんなど、関節リウマチに特徴的な所見を早期から発見できる、最先端の診断方法です。
滑膜炎の状態を見ることができます。炎症が起きて滑膜炎がひどい場合、カラードップラーにて血流の増加を確認できます。検査予約が必要なく、外来にて簡単にチェックできます。
関節リウマチの診断がついたら、早期に経口抗リウマチ薬による治療を開始します。
使用可能であれば第1選択薬はメトトレキサートですが、症状やCRPなどの炎症を表す数値によってはサラゾスルファピリジン、ブシラミン、ミゾリビン、タクロリムスなどを選択します。
3ヶ月後に効果判定を行い、十分な治療効果が得られていない場合にはお薬の変更を検討します。
初回のお薬がメトトレキサートの場合には生物学的製剤に変更し、その他の抗リウマチ薬を用いていた場合にはメトトレキサートに変更するがことが望ましいと考えられています。
これら経口抗リウマチ薬・生物学的製剤による治療効果は数ヶ月かかりますので、関節炎の症状が強い方には即効性のあるステロイドや非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)の併用をすることもあります。
内科的治療を行っても関節炎がコントロールできず、関節破壊が高度になり日常生活において支障をきたすようになると手術療法が行われます。
手指の伸筋腱皮下断裂(指を伸ばす腱が自然に切れる)や手指・手関節の変形による痛みが強い場合には手術療法を行うこともありますし、生物学的製剤を用いても効果不十分な場合には関節滑膜切除術を行うこともあります。
この他、肩、肘、膝、股関節などの人工関節置換術、頚椎脱臼などの関節固定術、関節形成術などがあります。